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価格¥840
江戸を襲った大火で勤め先の芝居茶屋が焼け、行き場を失った18歳の小夜は、母親が働いていた千住にある小さな旅籠「梅屋」に辿り着く。遊女だった母とともに各地を逃げながら育った彼女は故郷と呼べる地を持っていなかった。梅屋を訪れた客の話で、母が火事に巻き込まれ亡くなったと知った小夜は、女将の計らいでそのまま旅籠で働くことに。後日、彼女は火事の影響で奥州街道を辿り東北地方へ避難しようとする人々を見て、道中で食べられるお弁当を作って売ってみてはどうかと思い付き、母が遺したレシピをもとに、旅籠でお弁当作りを始める。しかし旅籠を訪れるのは複雑な事情を抱えた客ばかり。さらに、母のレシピに東北地方の郷土料理が多いらしいと気づいた小夜はお弁当作りを通じて自身の出身地を探り始めるが……。『大江戸ぱん屋事始』の著者が贈る、心温まる時代小説、開幕。
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出版社からのコメント
江戸を襲った大火で勤め先の芝居茶屋が焼け、行き場を失った18歳の小夜は、母親が働いていた千住にある小さな旅籠「梅屋」に辿り着く。遊女だった母とともに各地を逃げながら育った彼女は故郷と呼べる地を持っていなかった。梅屋を訪れた客の話で、母が火事に巻き込まれ亡くなったと知った小夜は、女将の計らいでそのまま旅籠で働くことに。後日、彼女は火事の影響で奥州街道を辿り東北地方へ避難しようとする人々を見て、道中で食べられるお弁当を作って売ってみてはどうかと思い付き、母が遺したレシピをもとに、旅籠でお弁当作りを始める。しかし旅籠を訪れるのは複雑な事情を抱えた客ばかり。さらに、母のレシピに東北地方の郷土料理が多いらしいと気づいた小夜はお弁当作りを通じて自身の出身地を探り始めるが……。『大江戸ぱん屋事始』の著者が贈る、心温まる時代小説、開幕。